明ミューBlog

桜に寄せて。


桜が、騒がしくなってきた。

まだ蕾は硬い。でも、冬の姿とはあきらかに違うのが、見て取れる。
枝先がぐっと上を向いて、浮き足立っている。
幹にも枝にも気がみなぎって、はちきれそうな躍動感が伝わってくる。
どくどくと脈打つような高鳴りが、聞こえるようだ。。

すぐそこまで迫った、春を待っている。
待ち遠しさに、桜が胸をこがしているようだ、と思う。
樹はいつも通り静かに立っているだけなのに、毎年この時期は、桜が騒がしい、と思う。


桜が春を待っているのか、私が桜を待っているのか。

[0回]

雨。久しぶりだね。
ゆるゆると降る雨を眺めるのは、嫌いじゃない。（雨の中、外でお仕事しなければならない人には悪いと思ってるけど）

することのない雨の休日には、「こぬか雨の中を歩く」ことだけが目的で、散歩に出ることもある。（ひま人というよりは、変り者。自覚してますが）
靴があんまり汚れないように、ゆっくりと足もとを選んで歩を進める。

知ってる？
雨の日は、いい匂いなんだよ。
匂いの粒子は、水を含んで重くなる。
だから、地表近くにたまって、あまり動かない。
強い風が吹いているのでなければ、晴れた日よりずっと濃密な空気になる。

眠くなるような、甘い花の匂い。
薬みたいな、ちょっと苦い木の肌の匂い。
土の匂い。草の匂い。砂利の匂い。

空気を揺らさないようにゆっくりと歩いているから、匂いの境目がはっきりとわかる時もある。
今の一歩で、この匂いの中に入った、とわかる時がある。
それは、とてもおもしろい。
大きく息を吸って、吐いて、いい匂いを体に染み込ませる。
少しだけきょろきょろして、匂いの源を探す。
見つからなくてもいい。
この塀の向こうに、花が咲いているのかな、と想像する。

でも、一番好きなのは、雨の匂い。
少しだけ甘い、ちょっと物足りない、ミルクの匂いに似ている。
大きく息を吸って、吐いて、雨の匂いを体に染み込ませる。
遠い昔の、記憶のように。（どれくらい昔かと言うと、私がまだ人間でなかったくらい昔）

[0回]

坪ちゃんと、横浜のお芝居のワークショップに参加してきました。

ふたりとも、場所は雑居ビルの一室を想像していたので、普通の一戸建のお家だったのでびっくり。先生のご自宅でした。
会場はリビングルームで、参加者は10名でした。
優しくてお話のおもしろい、あったかい先生でした。

短いエチュードでしたが、すごく久しぶりにお芝居をしたみたいな感じでした。（まだ本番終わって２ヵ月なのに）

終わってみれば、もっとああすればよかった、こうもできたはずなのにと思うことばかりなのですが、役になっている間は、その人の人生を今生きていることがただ幸せで、本当の呼吸をしているような、心の自由、解放を感じます。
ああ、お芝居やりたいなぁ！


坪ちゃん、短文でもいいじゃない！ブログ、書いてよ！

[0回]

先日、雛人形を寄付しました。
石岡の商店街で、町おこしの一環として、使わなくなった雛人形を集めて各店先に飾り付けるというイベントをするのだそうです。

私が九つの時に買ってもらって、大切に飾ってきた８段飾りのおひな様。
こういう人形に触っていいのは出し入れの時だけとわかる年でしたから、毎年、緋もうせんの敷かれた段の前にちょこんと座り、時間をかけて楽しんで飾りました。
だから、お道具ひとつ欠けることなく、とてもきれい。
さすがに最近は狭いし、出さなくなっていたけれど、捨てるに忍びなく、ずっとしまいっぱなしになっていました。
「年に一度出さないと、雛が泣く」という言い伝えがあるそうで、うちの子たちはグレ放題だなぁと思っていたので、もらってくれるならと、喜んで届けました。
新しい持ち主のもとで、幸せになってくれるといいな。

[0回]

大地に、根を張る。

細い木なのに…。

[0回]