明ミューBlog

コブシの花が咲き始めた。


桜に先駆けて咲き、本格的な春の訪れを、高らかに宣言する花だ。
木蓮に似た、木蓮より小ぶりの白い花を樹全体にびっしりとつけ、周りにさえぎるものがなければ、ゆるやかな楕円の樹形をつくる。
条件が良ければ、かなり大木になる。
３階建ての建物くらいには、なるだろうか。

この樹形が、私はとても好きだ。
ゆったりとした安定感があって、のびやかで心地よい、安心感のある形だ。

ピンクのコブシもあるにはあるが、数が少ない。
ほとんどが白。白い方が好き。

「夜桜見物」はよく聞く言葉だが、家では時々興が乗ると、「夜コブシ見物」に行く。（音がヘン）
そういう習慣は一般的ではないようなので、道がすいていて良い。
色が真っ白なので、桜よりもなお鮮やかに、姿が闇に浮かび上がる。
夜の姿は特に、その特徴的な樹形から、私にはろうそくの灯火のように見える。
優しい幸せを映す、明かりのように。

[0回]